肩が痛くて腕が上がらない原因は?痛みを解消する方法と上がる方法は?

katagaitakute

「 激痛はある日突然やってきて、腕があげられなくなった 」
知人はそう言いました。

突然、肩に痛みを感じ、片側だけ肩があがらない。
腕を動かすと強い痛みがあるため、髪を整えたり、服を着替えることが不自由になる。
いわゆる「 四十肩・五十肩 」か、と思っていた。

「 じっとしている時の肩の痛み 」
「 仰向けで寝ているときの肩の痛み 」
「 腕を挙げた時、降ろすときの肩の痛み 」
「 新聞を持つ、ドライヤーを使うときに肩がだるくなり降ろしたくなる 」
「 腕を挙げたとき、下ろすときに引っかかり感、音がする 」など。
人それぞれです。

腱板断裂の大きさはゆっくりと大きくなるようで、
痛みや筋力低下が進行することがあります。

腕を挙げたとき、降ろすときに疼痛が増強するのが特徴です。
はじめのうちは軽い痛みがあっても、
頭の上に腕を挙げるときのみ痛みがあるだけで、
鎮痛剤の内服で痛みが和らぐこと方もいらっしゃいます。

腱板断裂が進行すると、じっとしていても痛みが強く感じるようになり、
鎮痛剤を内服しても我慢できないようになります。
痛みは寝ているときに強く睡眠障害を生じ、
茶碗もスムースに持ち上げられなくなることがあります。

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肩が痛くて腕が上がらない原因は?

要は、肩関節の炎症が原因。

年齢とともに、肩関節を構成する骨や軟骨、靱帯、腱などが変性。
潤滑油が少なくなり、無理に動かすと関節と周囲組織が炎症を起こしてしまいます。
これが関節痛の主な原因と考えられています。

発症する人がこの年代に多いことから「 四十肩・五十肩 」と呼ばれています。

四十肩・五十肩は歳のせいだと放っておくと、動かなくなります。
動かせるものを動かさないと、筋肉は縮むことが得意なので、関節が硬くなり動きが制限されてしまいます。
さらに関節が固まって拘縮肩になってしまうこともあるのです。
そうなると、腕が上げにくくなり、日常生活に支障をきたす可能性もあるのです。

「 四十肩・五十肩 」と甘くみず、「 腱板断裂 」かもしれないのです。

腱板は肩関節を安定させ動かすために重要なもの。
40歳頃からこの腱の老化が始まり、強度低下による断裂の危険性が強くなります。
仕事で重いものを持つ方、転落や交通事故で肩を打撲した方、転倒などの大きいけががきっかけで断裂する場合。
日常生活の動作の中で自然に断裂する場合もあります。

肩は、「 骨、肩甲骨、鎖骨 」の3つの骨で構成され、
肩関節はボール状の上腕骨頭が浅い受け皿状の関節窩にはまっている状態です。
腱板はその浅い受け皿に上腕骨頭が不安定な関節を安定化させる役割を持っています。
また、腱板は腕を挙げたり、捻ったりする運動を時に重要な働きをしています。

腱板と骨の間には滑液包があり、滑液包は腕を動かす時に腱板がスムースに移動できるように助ける役割をはたします。
腱板断裂では滑液包に炎症が生じ、痛みの原因となるのです。

多くの腱板断裂は棘上筋腱に発生します。
その他の腱に断裂がある場合には症状が重篤なことが多く、その上、腕が上がらないことがみられます。
腱板断裂は腱の小さいほつれから始まり、重いものを持つ時、
転んだと際に腱が完全に引きちぎれ、完全断裂に発展します。

転んだ場合、重いものを持ち上げた場合に一気に腱板断裂が起きる場合です。
肩鎖関節脱臼、肩関節脱臼などの怪我に伴って腱板断裂が急に発生することもあります。

もしくは、多くの腱板断裂は長い時間をかけて擦り減った結果起きます。
また、年齢とともに起きる腱板の老化も原因のひとつなのです。
腱板断裂の多くは使用頻度が高い利き腕に発生します。
一方の肩に腱板断裂がある場合には反対側の肩の腱板断裂が隠れている可能性があるので、気をつけましょう。

長年使用した結果の変性断裂の場合は、反復動作によることが多いのです。
今まで、ご経験がある方いらっしゃいませんか。
・野球
・テニス
などの肩を使うスポーツ愛好の方、注意です。
腱板断裂の起きる可能性が増加します。
また、洗濯や物干し、布団の上げ下ろし、などの家事も原因となります。

加齢によることは、他にも考えられ、例えば、循環障害。
年齢とともに腱板に必要な血流が減少すると考えられており、
その上、栄養障害のため腱の老化を加速してしまうのです。
タバコも血流を阻害するため、腱板断裂の危険性が高くなります。

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また、加齢により骨が毛羽立ったような感じになることがあります。
年齢とともに肩峰に骨の棘が大きくなり、腕を持ち上げた際に骨棘と腱板が衝突することを、
インピンジメント現象と呼ばれています。
インピンジメント現象を繰り返していると腱板断裂の危険が高まり、
場合によっては骨棘を切除することがあります。

よって、40歳以上の方では腱の老化現象、反復動作により腱の変性断裂の危険性が高くなります。

肩の痛みを解消する方法

腱板はエックス線写真には写りませんので、
MRI検査を行い、腱板断裂がないか確認されることが多いようです。
腱板断裂があってもすぐに手術されるわけではありません。

断裂直後は肩をあげることができませんが、
3ヶ月くらいすると徐々に挙がるようになる方もいらっしゃいます。

これらの保存的治療法を数ヶ月行い、
疼痛が十分にとれない、肩の機能の回復が不十分である場合には、手術的治療法を取られる方が多いです。

断裂が小さければ多少の痛みがあったとしても、肩の運動はできます。
ですが、断裂が大きくなると疼痛が強くなります。

特に、夜間の鈍痛が睡眠を妨げることが多く、悩むところです。
肩を上げることができなくなることで、機能障害も大きくなり、
不便に感じる壮年期の働き盛りの方は出来るだけ早く治したいと思われることでしょう。

まず、すぐできることは、痛い間は、なるべく動かさないように安静することが大事です。
急性断裂では三角巾を使用し、肩関節をできるだけ動かさないようにすることも大事です。

肩を使うスポーツや重労働は避けましょう。
痛いので、できないかもしれませんが。

他には、簡単温熱療法で痛みを緩和する方法はいかがでしょうか。

例えば、赤くはれ上がったり、熱をもったりといった炎症反応がみられる場合は、
痛みが引くまで、氷のうや冷シップで患部を冷やし、
炎症が引いて慢性期に移行したら、患部を温めて筋肉や靭帯を柔軟に動かしやすくします。
カイロなどがない場合は、家にあるタオルを濡らして、レンジで温めて使うと良いでしょう。

鎮痛剤にも助けてもらいましょう。
ロキソニンやボルタレン、シップなどの痛み止めであれば、薬局でも購入できます。
薬剤師に相談しましょう。

鎮痛剤の内服、理学療法で痛みが改善しない場合に注射を行います。
ステロイドの注射は炎症を抑えて痛みを改善してくれるようです。

数ヶ月間、非手術的治療の効果が認められない場合には手術的治療を勧められることが多いです。
痛みが強く、眠れない場合は特に。

手術的治療を勧める場合は、
・6ヶ月以上、症状が続いている
・腱板断裂が3cm以上
・筋力低下が著しく、日常生活に不便がある
・転倒などの外傷による急性断裂

注射や飲み薬の治療により、痛みが軽快される方もいらっしゃいます。
しかし、筋力低下は手術的治療を行わないと改善しないといわれています。

ドクターに相談すること、おススメします。

腕が上がるようにする方法は?

肩関節の動きを保つための運動や、筋力をつけるための運動をおススメします。

急性期には安静にしている必要がありますが、
鋭い痛みが消え慢性期に移行したら、肩を動かして拘縮を防ぎましょう。

たとえば、ローテータカフストレッチなど、色々なものがあります。
横になってできるものから、座ったままでできるものも。

簡単で、おススメなのは、手をお尻の横から、前ならへをし、また、お尻の横に戻す。
座ったまま、立ったままでも大丈夫です。

他には、タオルを肩幅くらいに両手でタオルの隅をそれぞれ持ち、
下・前・上へと移動する。
上にあげるのが辛いかもしれませんが、
痛くない程度に試してみましょう。

上げることもできない場合は、
肩を下げ、ひじを身体の横につけたまま、手を前に。
90度に曲げ、ひじを身体から離れないように手を外側に開いていく、という動作。
ローテータカフストレッチと呼ばれていることもあります。

ご自身に合う、鍛え方見つかること幸いです。

まとめ

子供にも起こることがあります。

小児における肘の外傷の中で最も頻度の高い疾患の一つです。
2~6歳に多く、再発を繰り返しながら、いつのまにか加齢と共に発生しなくなります。

子どもが急に手を引っ張られたり、
腕を下にして転んだりした際、
急にその腕が上がらなくなります。
それは、おそらく「 小児肘内障 」です。

小児の橈骨頭の形状は軟骨成分が多く、輪状靭帯も柔軟性に富んでいるので、
前腕を引っ張った状態になると、輪状靭帯が亜脱臼してしまい、肘の運動を妨げてしまうのです。
「 小児肘内障 」の状態です。
分かりやすい名前で言うと「脱臼」ですね。

腕が上がらない、腕の力が抜ける等の症状があった時には小児肘内障かもしれません。
速やかに行動しましょう。

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