尿管結石の初期症状は?自力で治せる?応急処置と飲み薬について

泌尿器・肛門

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身体に石ができる、なんてびっくりすることですが、出来る方いらっしゃるのです。
それも、激痛が走る、と言われています。

『 尿管結石 』は腎結石が尿管に落ち、その途中で止まっている状態。
尿路というのは腎臓、尿管、膀胱、尿道のことです。
尿路にできた結石が尿路をふさいだ時に激痛が起こります。

体に起こる痛みの中でも最強といわれる『 尿路結石 』
この時の痛みは、「痛みの王様」と呼ばれるほどの激痛、出産と同じ痛みと言われています。
そのため、人によっては未知の激痛が襲うことになるのです。

主に背中、わき腹あたりに激痛が襲い、倒れこんだり、のた打ち回るほどの痛み。

結石自体は、多くの人がしばしばできるものですが、大きさが尿道より小さい場合は、自然に排出されていくようです。

以前の調査では、日本人の15人に一人は人生に一度は結石に悩まされ、男性は女性の2倍の数字とのこと。

20~40代の男性に起こりやすく、「 何の病気か分からない不調 」が実は尿路結石だったという場合もあります。

どんな症状があれば尿路結石の可能性があるのでしょうか。

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尿管結石の初期症状は?

尿路結石は結石のできる場所や結石の大きさによって症状の現れ方が異なるのです。

尿路結石はいきなり激痛から起こるイメージがありますが、初期には背中やわき腹に筋肉痛に似た痛みを感じていた、ということも少なくありません。
筋肉痛のような痛み、と称さる方もいらっしゃいます。
ですが、筋肉痛は数日で治ります。
覚えがある方、いらっしゃると思います。

筋肉痛程度なら日常で起こりがちなことなので、尿路結石とまでは考えないと思います。
生活の中で筋肉痛の原因に覚えがない、まして、湿布で治らない場合には筋肉ではなく内臓の原因を考え、ドクターに相談しましょう。

結石ができていても無症状の場合もあります。
ですが、なんとなく何か詰まっている感じ、違和感、膀胱が張る感じ、といった自覚症状がみられる場合もあります。
常に続くとは限らず、時々感じる程度で忘れてしまったり、我慢できる程度といった症状であるために見過ごしてしまうことも。
気を付けましょう。

結石は、トゲトゲ、ごつごつした形のようで尿路を通過する時にひっかかって出血を起こすことがあります。
そのため尿に血液が少し混じり、尿の色がオレンジ色やピンク色に見えることがあるのです。
お手洗いに入られた際は少し気にしてみましょう。

尿の色は健康な時でも水分摂取量の影響によって褐色に近くなる場合もあり、少量の血尿ならば異常だと気づきにくい場合もあります。
尿の色が少しでもおかしい状態が続くのであれば、泌尿器系の問題が疑われます。
すぐに泌尿器科のドクターにご相談しましょう。

尿管結石は自力で治せるの?

厳密に言うと、一部の結石、尿酸結石、蛋白結石等、は薬剤にて溶解することができます。
ですがが、腎結石のほとんど、シュウ酸カルシウム、リン酸カルシウムは治るものではありません。

ただ、現在発生している結石がなくなることを自然治癒と言うのであれば、治ることはあります。
それは、体外に排出される、ということ。

経路は、尿管 → 膀胱 → 尿道を経て、体外へ排泄。
その際に、激痛が走る覚悟が必要です。

ただし、一般的には長径が8mm以上は自然排泄は困難な為、ESWL(体外衝撃破砕装置)や内視鏡にて破壊したり、除去することになりますので、やはりドクターにご相談しましょう。

尿管結石の応急処置と飲み薬について

結石と言うのは場所や大きさによって激痛を伴うこともある病気です。
痛みがあっても、結石の治療の基本方針は多くの医師の間で「 自然排石 」というのが一般的らしいのです。

ですから、結石の治療に用いられる薬も
通常は「 痛みどめ=鎮痛剤 」と 排石促進剤 」「 尿量調整剤 」が主流となり、何かできる、ということではないのです。
もちろん、結石が大きい場合は手術になります。

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結石の痛みについて薬が処方される場合、鎮痛坐薬剤である「 ボルタレン 」や錠剤の「 ロキソニン 」、「 カロナール 」が処方されると思います。
これらの薬は飽くまで一時的な痛みを抑えるもの。
結石の激痛に対しては短時間しかもたないという声も多くあるのは事実です。

痛みの症状によっては、抗コリン作用を持つ鎮痙薬や非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)であるジクロフェナクナトリウム、インドメタシンの坐薬、ペンタゾシンなどの注射薬などありますが、あまりにも痛みが強い場合には麻酔薬が用いられることもあるそうです。

自然排石を待つことになった患者さんで、痛みの程度がそれほど強くない、でも、決して痛くないわけではないと言う方には、市販のロキソニンやバファリン、セデスなどを服用して痛みを緩和させているという人も多いようです。

病院で処方される結石の痛みへの対症薬、抗コリン系としては、

セスデン:臭化チメピジウムを主成分とするお薬
チアトン:臭化チキジウムを主成分とするお薬
スパスメックス錠:塩化トロスピウムを主成分とするお薬
ブスコパン:臭化ブチルスコポラミンを主成分とするお薬
コスパノン錠:…フロプロピオンを主成分とするお薬

以上の5つは成分はそれぞれ異なりますが、効果としては「 尿路の拡張・排石の促進・痛みの緩和 」が目的のようです。

また、次に挙げるものは、結石に伴う痛みの緩和に用いられることの漢方薬です。

芍薬甘草湯エキス細粒:芍薬甘草湯を主成分とし、腎結石や膀胱結石の痙攣痛を緩和することが期待できます。

自然排石を促すために処方されるお薬で有名なのは『 ウロルカン錠 』225mg
自然排石の方針で結石を治療している人に最も多く処方されるものです。

これは、腎臓内や尿管にできた結石が大きくなることを抑制し、結石を溶解させることに期待ができるお薬です。
作用としては結石の抑制防止・溶解作用の他に、抗炎症作用や利尿作用もあるため、結石治療全般において効果が期待できます。

ウロルカン錠の主な成分は「 ウラジロガシエキス 」。
「 ウラジロガシ 」というブナ科コナラ属の常緑広葉樹の木から精製されます。

このウラジロガシは、葉を乾燥させたものの細粒が漢方として薬局で売られてます。
そのまま「 お茶 」としてドラッグストアで売られていたりもする、お手軽感があります。

お茶としては、漢方に近い味なので紅茶やほうじ茶のように飲みやすいお茶ではありません。
ですが、やはり結石に効果があるということで人気は高いことは事実です。

その他にも、

ラシックス:主な成分はフロセミドと言われるもので、尿の排出を促し、尿管の結石を外に出すことに効き目が効果的。

イソバイド:イソソルビド内用液剤を主成分としている薬で、腎結石・尿管結石に対して尿量を増やすことで結石の自然排出を促す。

猪苓湯エキス細粒:こちらは漢方薬で、猪苓湯が主成分。
結石によって尿量が減っている時や尿の出が悪い時、また排尿痛や残尿感があるといった場合に処方されることが多いお薬。

ロワチン:α、β-ピネン、アネトール、シネオール、d-カンフェン、フェンコン、ボルネオールと言った成分を含む、尿路結石の生成防止と排石に効果の高いお薬です。

さらに炎症や疼痛の緩解といった作用も期待できます。

現在のところ「 結石を溶かします 」と明確に効果をうたって販売されている市販薬と言うのはないようです。

先述したウラジロガシのお茶やウラジロガシの細粒を漢方にしたものなどは、結石に効果があるのではという期待をもって販売されたりしていますが、実際の効果については個人差が大きいというのが、皆様のご存知の通りかと思います。

まとめ

尿管結石の患者さんは、発作を繰り返すたびに痛みが少なくなるのだそうです。
痛みが少なくなる、というより、痛みになれてしまう、という方もいらっしゃいます。

結石がすっぽりと尿管につまり、尿管が膨らむときに痙攣になって痛むそうですが、おそらく、繰り返すうちに尿管の痙攣に慣れてしまい、発作的痛みが起こらなくなるのではないかということなのではないか、と言われています。

痛みになれてしまうより、早く消えてしまうことを切に願います。

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