ステロイドは本当に怖いのでしょうか。
副腎皮質ホルモンは、人間の身体の中でも造られている物質です。
老廃物を運んで来る汚れた血液を綺麗にして、オシッコを製造する腎臓の上にそら豆の形をして乗っかって
いる副腎から造られます。
ステロイド配合薬は、副作用の事を詳しく説明されないまま、早く綺麗に治したい一心で、一生懸命お肌に
塗った結果肌は荒れ、ステロイド剤は怖いという誤解の原因になったとも言われています。
ステロイド軟膏は、確かに強い効能や効果があります。
ですが、正しく使う事で肌のトラブルは解決できるのです。
赤ちゃんに湿疹などの肌トラブルが起きたら、まずは小児科を受診することをおすすめします。
自己判断で市販薬を使うのは控えましょう。
「 乾燥しているから保湿クリームを塗ってあげよう 」と思うものですが、乳児湿疹は症状も様々で原因
もわからない、原因が違えば治療に使う薬も当然異なります。
自己判断で市販薬を使うと悪化させてしまう可能性もあります。
小児科へ行く前にお母さまが出来ること、お伝えします。
ステロイドの赤ちゃんへの影響や副作用は大丈夫?
小児科を受診するまでは、市販のお薬も控えましょう。
「 皮脂をしっかり落として清潔に保つ 」
「 寝具などをこまめに取り替える 」といった肌を守るためのケアをしましょう。
保湿効果のある市販の塗り薬については、ドクターに診察をしていただき、どの塗り薬が良いのかを指示し
てもらいましょう。
赤ちゃんの症状に合った適切な治療薬を使用しましょう。
小児科で塗り薬を処方してもらったら、用法用量を守って赤ちゃんの肌に塗ってあげましょう。
ですが、薬の中には強い成分のステロイドなどが入っている場合もあります。
赤ちゃんの肌トラブルにはどんな薬が使われるのかを理解しましょう。
ステロイド系は強い作用があります。
大人にとっても強いお薬。
軽い乳児湿疹で使われることはありません。
ただ、乳児湿疹の症状が重い場合やアトピー性皮膚炎と診断された場合に処方されます。
効果が強い「 リンデロン 」や、少し効果を抑えた「 ロコイド 」という種類が処方されます。
乳児湿疹の経過を見ながらドクターが選択します。
ステロイド系は使い続けるとステロイドを使うのが当たり前になってしまい、やめるとかえって湿疹がひど
くなるという可能性もあります。
症状がひどい部分にだけ塗るという局所的な使い方をしましょう。
だからといって、すぐにステロイドを使用することはおススメしません。
非ステロイド系とステロイド系の薬を併用しながら様子を見ましょう。
また、保湿効果のある馬油やワセリンは非ステロイド系の塗り薬に近い役割を果たしてくれます。
ステロイド系・非ステロイド系の薬が合わない場合に処方されることがありますので、
正しく使いましょう。
薬を塗った場所の皮膚に現れる局所的副作用は、免疫が下がってしまうことなども考えられますし、
持続的に用いることで、毛細血管の拡張などあります。
皮膚が赤くなる、萎縮して薄くなるなどの副作用はみられるものの、使用を中止すれば元に戻るとされてい
るのです。
赤ちゃんのお肌は、とても敏感で吸収力も高いのです。
大人にでも強いお薬なので、長期使用は控え、充分注意しましょう。
ステロイド塗り薬の体や顔への塗り方
塗り方の基本は、適量を乗せた指の腹を使って患部をサッとなぞります。
患部をかき壊してしまったり、化膿している場合には、ステロイド外用剤を薄くのばしたガーゼで患部を覆
う方法をおススメします。
化膿している患部には、抗生物質を配合したタイプのものを使用しましょう。
また、使用量は多すぎても少なすぎても効果が発揮されず、無駄になってしまいます。
必ず適量を使いましょう。
一般的に塗り薬の使用量の指針となるのが「 フィンガーチップユニット 」といわれているもの。
これは、大人の手のひら2枚の広さに対して、大人の人差し指の第一関節の長さくらい(約0.5グラム)の薬
の塗布が基準とされています。
ステロイド外用薬の外用量は、
人差指の先端から第1関節部までチューブから押し出した量約0.5gが、手のひら2枚分を塗る量とされ
ています。
赤ちゃんの顔と首全体なら大人の手のひら約2枚分。朝夕2回塗って、5日間で5gのチューブを使い切る
目安になります。
ステロイド外用薬を塗っても効かないという時には、
塗る量が少な過ぎるということがよくありますので気を付けましょう。
次に塗り方ですが、朝夕2回、夕は入浴後に塗ることになっています。
十分な保湿効果を得るためには、入浴後10分以内に塗ることをおススメします。
塗る前に、手をきれいに洗うことも大切。症状が改善した時は、すぐに塗ることを中止するのではなく、徐
々に減らしていきましょう。
1日1回、2日に1回というように回数を減らし、
症状がぶり返さないことを確かめながら減量、そして、ステロイドから卒業しましょう。
ステロイド塗り薬の使用期間はどれくらいなら大丈夫?
「 使用量を守り症状に合わせて漸減する使用法であれば、
3か月間使用しても一過性かつ可逆性の皮膚の副作用はみられるものの、
全身性・不可逆性の副作用は生じないことが報告されている 」と書かれています。
皮膚が赤くなる、萎縮して薄くなるなどの副作用はみられるものの、
使用を中止すれば元に戻ると記載されています。
ステロイド外用薬が必要であれば、
少なくとも3か月くらいは注意しながら継続してもよいと考えてよいでしょう。
短期間でしっかりと炎症を抑えるために、
患部の症状にふさわしいステロイド外用剤を正しい方法で使用することを心がけましょう。
まとめ
人間の体は炎症反応を抑えて、体の免疫のバランスをたもつため、
副腎皮質という臓器からステロイドホルモンが作られているのです。
炎症が起きる時は、ウィルスやバイ菌に感染したり、
怪我ややけどをして菌が侵入してきたりした時。
皮膚や体の細胞が傷つきます。
そのバイキンから皮膚を守ったり、
汚くなった細胞を片づけるような働きをするのがステロイドの抗炎症作用です。
身体には、免疫作用といって体内に侵入してきたよくないものを排除する働きがあります。
しかし、体内にとってなんでもないものでも、よくないものと判断された場合は、
花粉症のような、アレルギー反応をおこしてしまうのですが、
このステロイドは免疫反応を抑えてくれる働きをするのです。
つまり、花粉アレルギーの人なら、花粉に対してのアレルギー反応を抑制してくれるという働きです。
ステロイドホルモンを人工的につくった薬のことがステロイド剤。
色々な種類のステロイド剤があります。
・吸入薬
・点鼻薬
・塗り薬
・内服薬
・注射
・点眼薬
うまく付き合いましょう。
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