膝を曲げると膝裏が痛いのは何が原因?治し方は?

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痛み、それも筋肉に起因する痛みにアプローチするときのポイントは、

・痛む箇所を走行する筋肉を考える
・その筋肉の硬結部を探す
・硬結があればそこを重点的にほぐす

病院で画像診断上「 特に異常はない 」と言われる膝裏の痛みは、
たいてい膝裏を通っている筋肉の関連痛、
また、「 変形性膝関節症 」と言われることも多いようです、

このように離れたところに痛みを生じさせる筋肉が硬くなることを硬結といい、
大切なことは、硬結のあるところと痛む箇所は離れていることも多いので、要注意です。



では、膝裏が痛いの原因を考えてみましょう。

膝裏を曲げると膝裏が痛いのは何が原因?何かの病気?

いわゆる、膝関節が痛いということは「 関節痛 」とまとめられることが多く、
外科などでレントゲンを撮っても、骨に異常がなかったり、よっぽど筋肉の炎症や移動などがない限り、
わかりづらいことが多いようです。

膝の裏はどのような筋肉があり、動いているのか、考えてみましょう。

膝の裏を通っている筋肉には、
「 腓腹筋 」
「 膝窩筋 」
「 ハムストリング筋群=半膜様筋・半腱様筋、大腿二頭筋 」

これらはいずれも膝を曲げる動きに関わっています。
膝裏の痛みを感じられる方は、これらの筋肉が硬くなってしまっていることが多いので、
まず最初に、「 膝窩筋 」を知りましょう。

「 膝窩 」とはまさに膝裏のくぼみ。
恐らく、膝裏が痛い時はここが痛い方が多いと思います。

膝窩筋は膝裏に位置する小さな筋肉で、大腿骨の外側顆から始まり、脛骨の後面で停止。
膝関節の屈曲に関わり、実際には膝関節の安定性を高める働きをしています。

膝から下に降りて「 腓腹筋 」に参りましょう。
「ふくらはぎ」の丸みを作っている筋肉です。

大腿骨内側顆および外側顆から始まっており、二つをそれぞれ「 内側頭 」「 外側頭 」と呼びます。
内側頭と外側頭がひとつになってアキレス腱につながり、最終的に踵骨に付着します。

働きは、膝を曲げ、足先を伸ばします。
膝関節と足関節という二つの関節にまたがる二関節筋です。

「 腓腹筋 」は普通に立っているだけで頑張っている筋肉なので、疲労しやすい筋肉。
長時間立ていたり、お腹が前に出てきたり、あるいは悪姿勢で骨盤が前方に出ると、
重心が前に移るので、より疲労しやすくなります。

また、披露しやすい「 腓腹筋 」は足先が内に向く内股の人は内側頭が、
足先が外に向く外股の人は外側頭が硬くなるので要注意です。

膝を越えて、腿の裏の筋肉を総称して「 ハムストリング 」といいます。
「 ハムストリング 」は、内側の筋肉と外側の筋肉に分けられ、

内側は、半腱様筋、半膜様筋といい、
外側は、大腿二頭筋といいます。

今回はハムストリングの中でも「 大腿二頭筋 」に注目。
というのも、この筋肉が硬くなっていることが多く、
膝の痛みを抱えている方はたいてい例外なく硬くなっています。

大腿二頭筋は、その名の通り「 長頭 」と「 短頭 」に頭が分かれており、
長頭は骨盤の坐骨結節から始まり、短頭は大腿骨粗線から始まっています。
それらがまとまって脛骨外側顆及び腓骨頭に止まります。

ちょっと難しい名前が並びましたが、
これらの筋肉は、膝を曲げたり、外に開いたり、脚を伸ばしたまま後ろに上げ、外に開いたりする時に使われる筋肉です。
「 腓腹筋 」と同様、二つの関節に関わる「 二関節筋 」ということです。

いずれも、日常で使いすぎたり、使い方を間違えたり、衝撃が起きることで、
膝付近から脚全体の筋肉の疲労、筋肉の硬直などが考えられます。

膝裏を曲げると膝裏が痛いのを治す方法は?痛みを和らげる方法は?

膝関節の変形の有る無しに関わらず、脚の筋肉をほぐすことで、痛みの緩和を図ることができます。
ぜひご参考ください。

最初に、「 膝窩筋 」をほぐしてみてはいかがでしょうか。

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膝窩筋は腓腹筋に覆われているため、直接触れることはできませんので、腓腹筋の上からほぐしていく感じです。
ですが、腫れや熱感がある場合は絶対に行わないようにお願いします。

ほぐし方をお伝えします。
例は左膝で行いますが、右膝の場合も逆と考えて行ってください。

1.椅子を二つ用意。
2.一つに座り、もう一つに左足を乗せ、のせた膝を軽く曲げます。
3.右手の親指以外を手のひらを上に向けた状態で、小指の先が膝裏の中心に当たるように左膝裏に差し込みます。
4.中指と薬指の指先をグイッと立てる感じで膝裏をしっかりつかみ、そのまま左膝を10回、軽く曲げ伸ばしします。
2~3回繰り返してみましょう。

リンパの流れもよくなり、少しは緩和される方もいらっしゃると思います。
痛いようでしたら、止めましょう。

今後膝裏が痛くなるのを予防する方法は?

膝裏のマッサージはもちろん、
「 腓腹筋 」のストレッチや「 大腿二頭筋 」のストレッチも効果的です。

まず、「 腓腹筋 」のストレッチをご紹介します。

1.壁に向かって両手を突き、伸ばしたい側の足を大きく後ろに引いて立ちます。
2.壁をかるく押しながら、骨盤を前方に突きだしていきます。
3.踵は床にしっかりつけ、膝は真っ直ぐに伸ばしてそのまま20~30秒静止します。

ちなみに、膝を軽く曲げると、腓腹筋の深部にあるヒラメ筋のストレッチになります。

また、日頃の歩く姿勢を意識してみてはいかがでしょうか。
膝やつま先を外に開いて歩くがに股歩きや背中を丸めて歩く姿勢など、
まさに、大腿二頭筋が硬くなっている方の歩き方といえます。

「 大腿二頭筋 」は、膝を曲げる時、脚を伸ばしたまま後ろに上げる動き時に関わりますが、
それぞれの外に回す動きにも関わっていることなのでご注意ください。

がに股歩きの人にはほかにも、

・靴底の外側ばかりが減る
・腓腹筋の特に外側が硬い
・姿勢が崩れる
・O脚がすすむ

といった特徴もあるので、チェックしてみてください。

これらの特徴は、より膝の痛みが増すための行動と言えます。

対策としては、内転筋を鍛えることもおススメですが、
緩い靴は止め、正しいサイズ、紐をつま先側からしっかり締め、靴を正しく履きましょう。
足裏を擦るようなスリッパ歩きにならないよう、親指でしっかり蹴り、内もものラインを意識しながら歩くなど、
気をつけて歩いてみてください。

腓腹筋を柔らかくすることで、膝裏の痛みが出にくくなるだけでなく、姿勢が良くなり、血流が促進。
冷えやむくみが改善するなど、健康にとって重要な効果が出てきますので、しっかりストレッチしましょう。

もう一つは、「 大腿二頭筋 」のストレッチ。

大腿二頭筋は、膝を曲げる、と 脚を後ろに上げる、がおもな動きでした。
ストレッチはこの逆です。
膝を伸ばし、脚を前に上げましょう。

立って行う場合
1.伸ばしたい側の足を椅子とか台の上に置きます。
2.腰を伸ばしたまま骨盤を前に傾け、20秒くらいキープ。

座って行う場合
1.椅子を二つ用意し、一つに座ってもう一つに伸ばしたい側の足を置きます。
2.腰を伸ばしたまま骨盤を前に傾け、20秒くらいキープ。

頭を膝につけようとしないで、腰を伸ばしたままの背筋が良い状態でお身体を前に傾けましょう。
きつければ少し曲げても大丈夫です。
伸ばせるなら、伸ばしましょう。
その時、つま先を返し、ふくらはぎも一緒に伸ばしましょう。

痛みが走らなければ、足先を膝関節や股関節を内側に倒してあげると、ストレッチを大腿二頭筋に集中させることができます。

痛みに縛られないように、うまくお身体と付き合っていきましょう。

まとめ

豆知識ですが、「 ハムストリング 」という名前は、
これらの筋肉の腱を使ってハムを吊るしたことからつけられたと言われたそうです。

変形性膝関節症の初期では、階段を下りる際に痛む、膝の裏が痛んで長い間正座ができない、立ち上がった際に膝がこわばる、などの症状があります。

自宅でのリハビリもおススメします。
つかまって片足で立ったり、膝でバランスを取ることにより太ももの前の筋肉を強くしたり、
また、サポーターで保温、使い捨てカイロで温めるなどが有効。太り気味の方は減量しましょう。

膝に体重をかけすぎないように、ちゃんとお腹をひっこめたままのリハビリをおススメします。

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