ノロウィルスの消毒方法。衣類や家のやり方。市販の薬剤は何が良い?

ウィルス・感染症

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ノロウイルスは症状が収まって、完治したと思っても、実は体内にはノロウイルスが残っています。

個人差はありますが、回復後の1~2週間は、体内にノロウイルスが残っているのです。
長い方だと1ヶ月ぐらい、体の中に残っています。

ノロウイルスの症状はなくても、体内に残ったノロウイルスは便と一緒に排出されます。

平均して2~3週間はノロウイルスがあると覚悟した方が良いのです。

二次感染がでないように、対処しなくてはいけません。

今回は、消毒方法などお伝えします。

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ノロウィルスの消毒方法 衣類の場合

衣類の消毒には、「 塩素系漂白剤 」を使用します。

先に消毒液を作ってから良く混ぜ、それから衣類などを入れます。
もし先に衣類を入れ、塩素系漂白剤を入れると、濃い濃度の塩素系漂白剤が衣類に直接付着しましょう。

希釈濃度が大事になります。

< 洗濯桶やバケツなどに塩素系漂白剤を入れる場合 >

塩素系漂白剤使用濃度は250倍希釈しましょう。

水が10リットルのの場合は、約40㏄。
塩素系漂白剤使用濃度は、250倍希釈200ppm。

塩素系漂白剤のキャップなら軽く2杯ぐらいが目安です。
水の量が5リットルなら、20cc、軽く1杯。

< 洗濯器を使う場合 >
塩素系漂白剤使用濃度は250倍希釈しましょう。

洗濯物が多くてバケツなどに入らない場合は、洗濯機に水を溜めて消毒をしましょう。
塩素系漂白剤の使用量は、水10リットルで40㏄。
洗濯機の水量に合わせて、塩素系漂白剤を入れてください。

例えば、
50リットルの場合は、200㏄、約キャップ8杯になります。

そして、約30分放置後、漂白剤を捨てて洗剤を投入し普通に洗濯します。
すすぎは、念入りに2回以上は行ないましょう。

衣類が白物の場合は、塩素系漂白剤で放置後、そのまま洗剤を入れ洗濯しても問題はありません。

色柄物の場合は、脱色しやすくなるので、使用した消毒液を捨ててから普通に洗濯します。
上記の方法は、普通に洗濯できる下着やTシャツ、パジャマ、シーツなどの衣類の洗濯方法です。

手洗い不可のおしゃれ着の場合は、消毒後に中性洗剤でつけ置き洗いしましょう。

衣類の消毒方法も都道府県により塩素系漂白剤の希釈濃度が違います。

厚生労働省や東京都のHPには、250倍希釈(200ppm)と記載されています。
大阪府の配布されたプリントでは50倍希釈(1000ppm)と記載されています(2008年)。

全ての衣類が脱色する訳ではないですが、かなりの確率で色柄物が脱色するリスクが否めません。
しかし、この場合衣類の脱色よりも殺菌を優先しましょう。

ノロウイルスは85℃以上の温度で死滅するとあるので、アイロンがけをしても死滅すると思います。
ちなみにアイロンの温度は、中の設定で約120℃~160℃、高の設定で約160℃~200℃ぐらいあ
ります。

ノロウイルスは、塩素系漂白剤の他に85℃で1分以上殺菌する方法もありますが、基本的に家庭ではあま
りおススメできないのです。

なぜなら、85℃以上の温度に耐えれる衣類は、綿などのタオルや下着ぐらい。
また、温度が高いと色落ちなども発生しやすくなるので、基本的には白物以外の衣類はリスクがあるのです

85℃で1分以上殺菌するのは、結構大変なものです。

もし、85℃以上の熱湯で殺菌する場合は、消毒液の温度を水道水で徐々に冷ましてから洗濯するようにし
ます。
いきなり冷水で冷ますと、繊維のシワなどが戻らなくなる場合や縮みなどが発生する場合があります。

また、洗濯機で85℃以上の温度で洗濯すると洗濯機が壊れる場合もあります。
85℃以上で洗濯機は使用しないようにしましょう。

また、ふん便・吐物が付着した衣類は、なるべく捨ててしまいましょう。

破棄が難しい場合は、もみ洗いをせず、次亜塩素酸ナトリウム、塩素濃度1000ppm以上に漬け置きする方
が洗濯時の二次感染を防ぎましょう。

しぶきなど吸い込んだりしないように気を付けましょう。
煮沸消毒が行えない場合には、洗剤を入れた水の中でウイルスが飛び散らないように静かに洗います。
有機物を取り除いた後、次亜塩素酸ナトリウム、塩素濃度200ppmの消毒が有効です。
十分すすぎ、高温の乾燥機などを使用すると殺菌効果が高まります。

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また、石けん液には次亜塩素酸ナトリウム、塩素濃度1000ppm以上を加えて、10分間以上置いたのち、
捨てましょう。

布団など、すぐに洗濯できない場合は、屋外で、日光に当ててよく乾燥させ、スチームアイロンや布団乾燥
機を使うと効果的です。

ノロウィルスの消毒方法 家の中はどのようにするのが良い?

調理器具など、どうしたらいいのでしょうか。

洗剤などで充分に洗浄した後、次亜塩素酸ナトリウム、塩素濃度200ppmで浸し、

加熱できる物については熱湯での加熱が有効です。
ドアノブ、カーテン、リネン類、日用品は次亜塩素酸ナトリウム、塩素濃度200~500ppmでペーパータオ
ルなど捨ててしまえるもので、拭きあげましょう。

トイレ・浴槽も次亜塩素酸ナトリウム、塩素濃度300ppm以上で浸すようにペーパータオルなど捨ててしま
えるもので、拭きあげましょう。

ノロウィルスの消毒薬や消毒液は市販なら何が良い?

ノロウィルスの消毒には「 次亜塩素酸ナトリウム 」が有効。

この成分は、キッチンハイターやハイター、ミルトンなどの量販店で手に入る塩素系漂白剤に含まれていま
す。
それを希釈することでノロウイルス用の消毒液にすることができます。

しかし、この方法には問題が2つ。

・作り置きしておくと時間が経つにつれて効果がなくなる。
・希釈を間違える可能性がある

その場の緩和剤的であれば、効果的。
ですが、やはり希釈など気使うことが少ないほうが、いいのはわかること。

ハイターなどの市販品によって次亜塩素酸ナトリウムの濃度が違うので、
希釈倍率を覚えていられないのが現状だと思います。

ノロウイルスの消毒に期待できる市販の消毒液をご紹介します。

ノロウイルスは人工的に培養できないため、
メーカーでは構造が似ているネコカリシウイルスで消毒効果を確かめます。

『 ウィルバス 』
食品にも直接かけられる安全性と、ノロウイルスの不活性化を両立させたシリーズです。
飲食店や宿泊施設などでも使われています。

濃度が違う3種類があり、
普段の予防に使うには「 ウィルバス 」「 ウィルバス200 」
汚物の処理には「 ウィルバス1000 」がおススメです。

3か月~6ヶ月ほど保存が効くので、
ノロウイルスが活躍する冬のシーズンをカバーできます。

『 アルタンノロエース 』
広島大学との共同研究によって開発された消毒液。
こちらは次亜塩素酸ナトリウムではなく、ウイルスに抵抗力のある柿渋を含んでいるのが特徴。
口に入っても安全な食品添加物を使って作られています。

試験では実際にノロウイルスを使って消毒をおこない、効果が認められ、
特許を取っていることもあり、個人的には信頼のおける消毒液と思います。

ただし、性質上、白いものにかけると色うつりするケースがあるそうなのでお気を付けください。

『 イーフィックス 』
「 BV4 」というこの消毒液ならではの成分が、ノロウイルスの不活性化をしてくれます。
他にもインフルエンザウイルスやSARSウイルスなどにも有効とのこと。

BV4も口に入っても影響のない成分です。
食材に直接スプレーしても問題ない、とのこと。

さらに特徴的なのが、保湿成分が入っているので手荒れの心配が少ないのです。
ノロウイルスに有効と言われている次亜塩素酸ナトリウムは刺激が強いので、
人によっては手荒れを起こしてしまいます。

世界的にも最も厳しいとされる「 AOAC基準 」の審査をクリアしているので、
信用度が高い消毒液とも言えます。

まとめ

ノロウイルスの特徴

汚染・感染の原因は、感染した調理従事者からの手指を介した二次汚染。

汚染された食品や二枚貝。
汚染された食品を加工したときの調理器具。
感染者の嘔吐物やふん便など。
手すり、ドアノブなどからの二次汚染。
など、考えられます。

症状は、体内にウイルスが入ってから、24~48時間に激しい嘔吐や下痢、腹痛が発生。
時には発熱、頭痛、筋肉痛を伴う。

症状は1~3日続くが、後遺症は残りません。
まれに、1日あたり20回以上の下痢症状を呈し、脱水症状になることもあります。
その場合、入院と点滴などの特別な処置が必要となることもあります。
自覚症状がなくなってからもウイルスの排泄が続く事があります。
良くなったようでもまだ完治していない。

特徴は、ヒトの腸管内のみで増殖します。
感染力が強く、少量10~100個でも発症するのです。
経口感染、接触感染、飛沫感染など、感染ルートが複数ある。

ノロウイルスに一度感染した患者でも、繰り返し発症・感染します。

気を付けましょう。

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