扁桃腺手術のメリットとデメリットは?入院期間や術後の痛みはどのくらい?

耳・鼻・のど

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風邪を引いた時、病院で「 扁桃腺が腫れている 」と言われた方、多いと思います。

ドクターの触診などで扁桃腺が喉にあるのはわかりますが、どんな役割をしているのか、どんなものなのか、よく言われる割には、扁桃腺に対しての知識が少ない方も多いと思います。

扁桃腺炎とドクターに症状を書かれても、喉に炎症が起こっている程度の知識。
一度かかると、かかりやすくなるなら、手術してもいいかな、と思いますが、扁桃腺手術のメリット・デメリットはどのようなことなのでしょうか。

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扁桃腺手術(摘出・切除)のメリットとデメリットは?

手術後、経過良好な方にとっては軽い手術と言えるのかもしれません。
ですが、経過不良な方にとっては、相当長い期間、苦痛と戦わなくてはならないことになります。

そのような辛い思いまでして扁桃腺手術を受けるべきなのでしょうか。

扁桃腺は、リンパ器官の一種。
口や鼻から侵入してきたウィルスや細菌に備えてくれるところ。

免疫系が反応するという事はそこに感染が起こってしまい、扁桃腺の中でも、口蓋扁桃は常に感染を起こしていると言えるほどなのです。

しかし、通常はは免疫系がしっかりと働き、ウィルスや細菌の侵入をブロックしているため痛みや発熱を起こすような感染症にまで発展する事はありません。

ですが、慢性扁桃腺炎になると免疫系の働きが弱くなってしまい、扁桃腺では炎症反応が強く怒ってしまうのです。
炎症反応が起こると発熱や下痢、激しい痛みなどの症状が強くなります。
それは、慢性扁桃腺炎になってしまった方は、短いサイクルで何度も発熱を起こしたり、激しい喉の痛みを覚えるなどの症状を起こしてしまい、それが慢性化してしまっている、ということなのです。

扁桃腺手術の痛みは、慢性扁桃腺炎の痛みより強いものかもしれません。
ですが、人に寄りますが、数日から1ヶ月程度で痛みは収まります。

痛みが消えてしまえば、炎症を起こす扁桃腺自体を摘出してしまっているので、再度、扁桃腺炎になることは、激減します。

たとえば、高熱が続くと脳に大きなダメージを与えてしまいます。
感染性の下痢をくり返すと腸の機能も低下していきます。

慢性扁桃腺炎はこうしたリスクが伴うので手術による痛みに我慢してでも受ける価値があると判断される方が多いようです。

デメリットとメリット、体験談も交えて、列挙します。

< 扁桃腺手術のデメリット >
・痛い。
・辛い。
・高熱。
・手術後の痛みが、炎症を起こした時よりも辛い。
・再発しないわけではない。

< 扁桃腺手術のメリット >
・痛くない。
・辛くない。
・手術後、再発のサイクルが断然長くなる方が多い。
・再発しない方もいらっしゃる。

扁桃腺を痛めやすい方、ご参考になると幸いです。

デメリットの「 手術後の痛みが、炎症を起こした時よりも辛い。 」
下記の項目でもっと詳しくお伝えします。

扁桃腺手術の入院期間はどのくらい?痛みはどのくらい続く?

扁桃腺手術を受けられたの多くの方が「 手術後は痛くて何も口にする事が出来ない 」とおっしゃいます。

扁桃腺手術で摘出するのは、口蓋扁桃とアデノイドと呼ばれる鼻腔と気道の接点付近にある扁桃を主に摘出します。
口蓋扁桃は左右に1つずつあり、摘出の組み合わせによって、予後が変わります。

一般的な扁桃腺手術で行なわれる摘出の組み合わせは、

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・左右どちらかの口蓋扁桃一つだけ摘出
・アデノイドだけ摘出
・両側の口蓋扁桃を同時に摘出
・片方の口蓋扁桃+アデノイドの摘出
・両側の口蓋扁桃+アデノイドの摘出

切除範囲が下に下がるほど広くなり、同じぐらいの範囲を切除する場合は、近接した部位を切除するより、離れた位置の複数箇所を切除する方が悪くなると言われています。

扁桃自体はそれほど大きな器官ではありません。
ですが、口蓋扁桃を見て分かる通り、口蓋奥の大きな範囲を切除する事になり、オペ後はつばを飲み込むだけでも染みるような痛みや刺すような痛み、またチリチリと焼け付くような痛みが走ります。

扁桃腺手術の予後の悪さは、この手術の最大のデメリットだと思います。

扁桃腺手術後の食事は?

痛みに対する許容範囲は人によって異なるので、手術翌日から出されるお食事、たとえば、全粥から、スムーズに摂れるようになったとおっしゃる方もいらっしゃれば、2~3日は水さえも飲むことができないくらい、苦痛だったとおっしゃる方もいらっしゃいます。

したがって、手術後の痛みがどれぐらい続くかは、人それぞれなのです。

扁桃腺手術後、どのようなものを食したらいいでしょうか。

・固形物は避けましょう。

流動食をおススメします。
飲み込むことも辛いのです。
なので、なるべく形がないものが良いでしょう。

プリンやゼリーなどの喉ごしの良いものでカロリーを摂取するのも一つの方法。
徐々に豆腐や味噌汁なども食べられるようになります。
ですが、あまりに熱いものは痛みも強く、傷口にも良くありませんので、しっかり冷ましてからいただきましょう。

・刺激物も避けましょう。

刺激物は温度だけでなく、香辛料なども同じこと。
傷口に塩を塗るのはいかがでしょうか。
痛みを増すための行為でしかないので、薄味の優しいものをいただきましょう。

・安静が第一

食事がつらいのは退院後、数日程度。
この期間は栄養バランスなどよりも、とにかく食べやすいもの、扁桃腺に刺激や負担を与えないものが第一。
水分とカロリーを十分に摂取しましょう。

ちゃんとしたバランスのいいお食事もできていない状態ですから、安静にすることも大事。
退院したからといって動き回らずに休みをしっかりとりましょう。

まとめ

扁桃腺は二次リンパ組織の一種とされていて、「 二次リンパ組織 」と言われてもさっぱり分かりません。
そもそもリンパは、リンパ管を流れるリンパ液と、細胞間を行き来する間質リンパ液の二種類に分類する事が出来、どちらのリンパ液も成分は同じですが濃度が異なります。

リンパの主な役割は
・老廃物の回収と排泄。
・ウィルスや細菌の排除。
・抗体の作成、など。

リンパ液の成分は血漿と呼ばれる血液細胞で、色は黄色っぽくアルカリ性を示す液体。
リンパに関連する組織には一次と二次とがあります。

一次リンパ組織は、リンパ球を作り出したり、その働きによってリンパ管液と間質リンパ液とに分類するなどの役割を果たす組織。
胸腺や骨髄が該当。

二次リンパ組織は、一次リンパ組織で作り出されたリンパ液を適切な場所に受け渡す役割を担っているのです。
俗にいうリンパ節が二次リンパ組織としては有名で、扁桃腺もこの二次リンパ組織に分類されています。

次に扁桃腺の位置ですが、ちょうど口を開けると口蓋垂が見えます。
その奥にぷくっとふくれたアーモンドのような形のものが二つそれぞれ見えると思います。
これが扁桃腺です。

扁桃腺の扁桃はアーモンドの種という意味があり、見た目からこのような名前が付けられました。

アーモンドの種のような意味合いだと、ちょっと親近感がわきました。

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